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プラズマ窒化

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プラズマ窒化

プラズマ窒化・・・火を使わない熱処理

低圧の窒素ガス雰囲気中で炉体を陽極、製品を陰極としてグロー放電を発生させると、ネオンサインに似た柔らかい光が製品を覆います。そのイオンが持つ強いエネルギーで製品を加熱し同時に窒化を行います。

プラズマ窒化(イオン窒化)装置

=その特徴=
1.低温真空処理のため歪量が極めて少ない。
2.窒素ポテンシャルが高いので窒化層を短時間で生成できる(ガス窒化の2分の1)
3.ガス比・温度・時間を調整することで窒化層の状態をコントロールできる。
4.真空中での処理のため表面状態が清浄である。
5.ステンレス等の歯車も酸化皮膜が炉内前処理により除去でき、均一に窒化できる。
6.窒化防止は軟鋼板でカバーするだけで良い。
7.金型・自動車のエンジン部品・航空機部品など耐食性の向上が可能である。

参考画像①

参考画像②

TAIYO 3Sナイト・・・錆びないステンレス鋼登場

大洋金属工業では、3年の研究開発を経て、「錆びないステンレス鋼」TAIYO 3Sナイトを開発致しました。

ステンレス鋼とは?

ステンレスとは英語で“stainless steel”錆びにくい鋼と訳し、日本での正式名称は“ステンレス鋼”です。
ステンレス鋼は普通鋼ほど低価格ではありませんが、錆びにくいため普通鋼のように塗装や表面処理を付与する必要がなく保守コストを低く押さえられます。
ステンレスが錆びにくい理由は大気中あるいは水中で不動態皮膜と言われる目に見えない薄い保護膜ができるためです。
不動態皮膜とはCrの酸化物で厚さは数nm(ナノメートル、百万分の1mm)、透明で目には見えません。削り取られても直ちに修復されます。そのためステンレスは錆びにくいのです。
また、「より強く」ということでは、ステンレス鋼に窒化処理を施すことによって、表面の硬度を増すといった技術も生み出されています。

これまでのステンレス鋼窒化処理の問題点

オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304,SUS316など)の窒化処理は、最表面の不動態皮膜(酸化被膜)のために大気中で処理するガス窒化などでは均一な窒化層の形成が困難ですが、イオン衝撃のスパッタリング作用により不動態皮膜(酸化被膜)を除去して硬い窒化層を形成する方法のプラズマ窒化(イオン窒化)処理では可能です。しかしステンレス鋼の表面から侵入する窒素は鉄の窒化物を生成するのみでなく、マトリックス中のCrと結びつきCrNなどの窒化物を析出するために耐食性が低下します。

これまでの、通常の窒化処理によるもの
5%濃度の塩水に24時間浸漬  赤さびが全面に発生している

ステンレス鋼の耐食性を下げない窒化処理 TAIYO3Sナイト

「TAIYO3Sナイト」処理は耐食性を低下させることなく耐摩耗性を向上させることが可能です。耐食性と耐摩耗性を両立させるため、三年にわたる研究開発を経て「TAIYO3Sナイト」処理が生まれました。
新開発「TAIYO3Sナイト」による処理
5%濃度の塩水に960時間浸漬  異常は認められない

TAIYO3Sナイト その特徴と利点

「TAIYO3Sナイト」処理の層は通常の窒化層とは異なり、窒素あるいは炭素原子を固溶させた組織で以下のような特徴があります。

・表面硬さ800HV以上の硬化層を有します。(800HV~1300HVまで表面硬さ変更可能)
・既存の窒化処理と比較して耐食性を劣化させずに耐摩耗性を向上させます。
・通常の窒化処理よりも低い温度で処理するため、さらに変形・歪みが少なくなります。
・耐食性の向上により、塗装あるいはコーティングなど表面処理に費やしたコストの削減が見込まれます。
・製造、加工処理コストは従来の処理と同等です。

X線回折プロファイル SUS304L
硬さ分布表 SUS304L
 組織写真 SUS304
組織写真 SUS31