金属熱処理受託加工・炎焼入れ・高周波焼入れ・プラズマ窒化

技術情報・・・高周波熱処理

2.5.2

2.5.2 高周波焼入装置

(1)高周波焼入装置の構成

図2.5-3に示すように、高周波焼入装置は、主に高周波電源、整合盤、高周波変成器、加熱コイル、冷却装置(焼入用、電源用)、焼入機制御版から構成され、高圧電力と水(循環式が多い)が必要となる。

(2)高周波電源

表2.5-3に、各種電源とその主な仕様と特徴を示す。昨今、電子・電気技術の進歩によりトランジスタ式とサイリスタ式電源が急速に発達し、高エネルギー効率、小型小スペース、好作業環境もあり広く使用されている。

(3)加熱コイルと冷却装置

加熱コイル(誘導子)は比抵抗(電機抵抗率)の小さい電機用銅のパイプや板を加工して製作され、その役割は、適正な加熱パターンが得られるように、連結リードを通して電源側から供給される電力を、加工材料に誘起される電流に効率よく変換することにある。そのためには、コイル形状を工夫したり、電源から供給される高電圧小電流と加熱コイルが必要とする低電圧大電流との間の整合を適正化することや、連結リ-ドを可能な限り短くすることが重要である。一般に、加熱コイルの効率は、

(ⅰ)加工材料の輪郭に沿って間隔(クリアランス)が小さいほど、(ⅱ)コイルの抵抗が少ないほど、(ⅲ)コイルの高さが高いほど、(ⅳ)コイルの巻数が多いほど(2乗に比例)、良くなる。また加熱コイル設計時には、加熱方法(一発か移動か)や冷却装置を同時に考慮する必要がある。さらに、加熱効率の向上や加熱部位の調整のために、磁束を集中させる磁性材(コア)を利用することもある。

図2.5-4に、基本的な加熱コイルを示し、図2.5-5に、加熱コイル・冷却装置の組み合わせ例を示す。